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| 総評 |
本協会では、今年もリスクマネジメントの普及と発展への貢献に向けて広く論文を募りました。今回も多くの示唆に富む論文を提出していただきました。提出された方々にお礼を申し上げます。
今年度は4名の専門委員に論文を審査していただき、私がその結果をまとめました。審査の視点は、当協会の目的であるリスクマネジメントの普及と発展に対して合致していることで、取り上げたリスクとその対策について多くの企業・組織および個人に有益な実践的提言であることも考慮しました。
最終審査の対象となった論文は次の4本でした。
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| ① |
『DCP推進による中小企業のBCP推進期待の提言 ‐自治体と地域を仲立ちする「中間支援組織」の役割再定義の提言‐』 |
| ② |
『品質検査不正防止の内部統制とコーポレートガバナンス ~認証業務に関する内部統制システムの制度からの考察~』 |
| ③ |
『プレゼンティーイズム~隠れた不健康のリスク~に関する考察』 |
| ④ |
『これなら使える介護事業所BCP初動対応訓練』 |
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| 各論文は、いずれもリスクマネジメントの普及と発展を考えた素晴らしい研究です。審査委員会では、それぞれが挑戦的な研究課題であることを理解した上で、審査を実施した結果、今年度の受賞論文として次を選びました。 |
| 論文審査委員会 委員長 黄野吉博 |
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| 最優秀賞 |
| 該当なし |
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| 優秀賞 |
危機管理広報グループ
『プレゼンティーイズム~隠れた不健康のリスク~関する考察』 |
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| 特別賞 |
JKBGグループ(自分でBCP訓練を企画するグループ)
『これなら使える介護事業所BCP初動対応訓練』 |
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| 論文審査委員会 |
| 委員長 |
一般社団法人レジリエンス協会 顧問 黄野吉博 |
委 員
(五十音順) |
元東京理科大学 教授 奥村哲史 |
| ゼウス・コンサルティング株式会社 代表取締役社長 白井邦芳 |
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慶應義塾大学 商学部 教授 柳瀬典由 |
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| 講評 |
| 各論文に対する審査委員会のコメントは次のとおりです。 |
| ① |
『DCP推進による中小企業のBCP推進期待の提言 ‐自治体と地域を仲立ちする「中間支援組織」の役割再定義の提言‐』 |
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この論文は対象として「2024年能登半島地震の特徴と突きつけた課題概要」を詳しく調査されておりました。また、行政と企業・組織を含めた地域コミュニティとの仲立ち担う商工会議会・商工会、農協、漁協の現状活動についても良く調べており、今後の行政側が検討すべき課題を示唆しています。この論文は、復旧補助金や支援金を含めた財務面の支援制度を加味し、出来れば農業系、漁業系、商工系に分けて論述し、APECのSMEs分野に「日本の事例」として寄稿すると高い評価を受けると思います。 英訳はAIを活用すると良いと思います。 |
| ② |
『品質検査不正防止の内部統制とコーポレートガバナンス ~認証業務に関する内部統制システムの制度からの考察~』 |
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この論文は、日本の上場企業(特に自動車産業)の品質データ不正をコーポレートガバナンスに置ける内部統制の観点から解析したもので、多くの資料を丁寧に読み込み、不正に至る要因について可能性を整理しています。他方、記述されている個々の事例についての可能性のある要因とその排除方法の示唆がありませんので、続編が寄稿されることをお待ちしております |
| ③ |
『プレゼンティーイズム~隠れた不健康のリスク~に関する考察』 |
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この論文は、ウェルビーイングやプレゼンティーイズムあるいは幸福感など、労働・はたらくこと・仕事をめぐる今日的課題に関する各種研究やデータを検討している点で、専門性の高い研究です。他方で、これらの諸関係にある本質は、いわゆる産業社会のなかで長らく論じられ、モチベーションや生産性、組織への忠誠心や企業文化など、実に多くの課題とともに研究されてきました。そのため、比較的新しい概念であるプレゼンティーイズムの位置づけや、現実的にはかなり幅がでてくる日本的な文化特性との関係、さらに今後普及される職場におけるAIの影響についての論じ方が深まると、締めくくりの提言が全体として更に生きてくると思います |
| ④ |
『これなら使える介護事業所BCP初動対応訓練』 |
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この論文は、介護事業所における緊急事態時における対応訓練の実践的な研究で、多くの関係者に有用な資料として活用されることになると思います。欲を言えば、「BCP訓練シナリオシート」と「災害発生時のフローチャート(24時間以内・営業時間内)」が今少し詳しくなると更に利用者の幅が広くなると思います。
また、介護者として勤務する中国人・インドネシア人などを念頭にして、彼ら彼女らが理解できるレベルまで詳しく解説すると、国際的に活用される資料になると思います。 |
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一般財団法人リスクマネジメント協会
Tel:0120-948-245 / Mail:info@arm.jp |
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